一般社団法人 日本民間放送連盟

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会長会見

広瀬会長会見

【日 時】 平成23年7月21日(木) 午後3時15分~4時
【場 所】 グランドアーク 3階「光」

地上デジタル放送について

  • 記者:地上デジタル放送への移行を3日後に控えた所感は。
  • 広瀬会長:24日になっても、サイレント層の方がいることを覚悟する必要がある。その声を丁寧にうかがって、直ちに対応できるかどうかが、勝負どころであると思っている。そうした対応を1週間程度で解決できれば、成功ではないかと考えている。デジタル化の最大の協力者はテレビを買い換えていただいた視聴者である。この視聴者を裏切ってはいけない。
  • 記者:最終段階での取り組みはどうか。
  • 広瀬会長:6月末時点の未対応世帯は29万世帯であったが、その後の放送対応や電話相談等により、現時点では3分の1ぐらいに減っているのではないか。アナログ放送終了に向けて、総務省の地デジコールセンターは24時間受付、最大約1200席体制で応対している。デジサポも電話対応や電波測定、個別訪問の体制を強化している。チューナー支援実施センターでは、地デジチューナ-の即時交付体制を取る。暫定衛星対策の体制強化も整ったと聞いている。この体制で7月24日を迎える。当面、体制は維持されると思うが、7月いっぱいで、ほぼ完了するのではないか。
  • 広瀬会長:送信側の設備も、7月22日には、沖縄県の南北大東島にデジタル中継局が10局完成し、計画していた全ての中継局が開局する。南北大東島では、初めて地元の番組を見ることができるようになり、アナログ放送時代よりもプラスアルファの部分がある。
  • 記者:テレビ新時代に期待することは。
  • 広瀬会長:まだデジタル放送の全ての機能を活かしているとは言えない。マルチ編成もそのひとつ。ローカル局では、地元情報の放送を増やすことも可能である。その前提として、まずテレビ事業者自身がデジタルに習熟することや機器の整備、スタッフが必要である。各局は体制を充実させることを考える必要がある。

 

新放送法の施行について

  • 記者:6月30日に新放送法が施行されたが、所感は。
  • 広瀬会長:新放送法の施行で、デジタル時代の法制度が完成した意味は大きい。放送事業者の経営の選択肢を広げ、今回はラジオの複数局兼営も可能になった。ただ、有線テレビジョン放送法の大臣裁定制度を新放送法に残したことには不満がある。山口県のケーブルテレビが福岡県の民放テレビ4社の区域外再放送について申請した大臣裁定では、福岡の民放は再放送に同意すべきであるという結論が出た。山口県には、福岡県と同じネットワーク系列の民放があるにも関わらず、である。民放とケーブルテレビは共存共栄を目指して、全国各地で区域外再放送問題を、民間同士の協議で解決してきた。最後に残ったのが山口の案件だった。大臣裁定制度では、山口の民放局には発言の機会がない。こういう制度が残ってよいはずはない。民放連としては、大臣裁定制度の撤廃など、きちっとした制度改革を政府に求めたい。

 

NHK「受信料制度等専門調査会」報告書について

  • 記者:NHKの受信料の在り方について考えを聞きたい。
  • 広瀬会長:報告書では、NHKの番組をインターネットで同時に流すことについて述べている。公共放送の役割として、社会の合意形成に役立つ放送ということを挙げ、若い人にも関心を持ってもらうためにネットでもNHKの番組が流れるのはよいことだという位置付けになっている。そのためにNHKがネットに出ていかなければならないという前提は、独りよがりではないか。ネットには新聞も、雑誌も出ており、それらに接することで世論形成の機能を果たしている。それをNHKにお任せするというものではない。財源として、放送が視聴できる人に支払ってもらっている受信料制度に一括して組み込むことは「現状では疑問の余地がある」とも言っている。受信料で行うならば、大部分の人がネットで視聴できる環境を整備しなければならない。そのためのサーバーなどを備えるには大変な設備投資が必要で、受信料によるコスト負担は高額になる。それらを考えると、NHKの仕事ではないと思う。