一般社団法人 日本民間放送連盟

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会長会見

大久保会長会見

【日 時】 平成30年6月8日(金) 午後4時~4時40分

【場 所】 ホテルニューオータニ ガーデンコート宴会場階「シリウス」

 

会長就任の抱負

◆記者:会長就任の抱負をうかがいたい。

◆大久保会長:技術革新が急速に進展し、放送と通信の連携が進み、人々のライフスタイルや価値観が変化している現在、テレビやラジオが置かれている環境は劇的に変化している。放送事業の将来がどうなるのか確実に見通すのが難しい状況で、重責を引き受けたと身がすくむ思いだ。全国の民放連会員社や関係各界の協力を得ながら、放送界が発展・成長していくための一助となれれば、と思っている。

◆記者:放送の将来を見通すのが難しい状況で、これからの2年間の任期の中でどのような方策をお考えか。

◆大久保会長:放送と通信の連携・融合など技術革新にどう対応していくか、そして自分たち自身でどう放送の未来像を描いていくのか、それを民放連の中で進めていきたいと考えている。現在は「放送の価値向上に関する検討会」を設置して論議しているが、各専門委員会やさまざまな組織でも放送の価値向上と未来像について議論し、早く形にして示したい。

◆記者:ローカル局の経営が厳しいと言われているが、民放連としての今後の見通しはどうなのか。

◆大久保会長:ローカル局と言っても、それぞれ経営規模や事業内容が違っており、ひとくくりにはできない。そのため一概には言えないが、今後は個々の民放事業者がどのように経営努力を行い、どのように成長分野を見つけていくのか、考える必要がある。現在、各社では放送外収入を増やすために知恵をしぼっているが、今後、その比重は大きくなっていくだろう。民放連として、今すぐに包括的に対応できることはないだろうが、調査などを通じて情報と知見を蓄積しているので、これをもとにできる限り支援していきたいと考えている。

 

 

規制改革推進会議の答申について

◆記者:規制改革推進会議の第三次答申について、どうお考えか。

◆大久保会長:6月4日に公表した民放連コメントにもあるとおり、公表された第3次答申では、当初懸念されたような民放事業者のビジネスモデルに大きな影響を与える文言は見当たらなかったが、「経営ガバナンス」は具体的には何を意味するのかなど、不透明な部分もある。今後、総務省で具体的な検討が行われることになるのだろうが、民放事業者に不合理な制約を課すことがないよう、慎重な議論をお願いしたい。

◆記者:答申の中では、NHKと共通の「プラットフォーム・配信基盤」の構築を提言しているが、これをどうお考えか。

◆大久保会長:総務省を含め、各界における議論の進展を見ながら対応を考えたい。

 

 

 新4K8K衛星放送について

◆記者:今年の12月から、新4K8K衛星放送が開始されるが、準備状況と見通しをうかがいたい。

◆大久保会長:民放連として準備を進めていることはないが、各BS放送事業者では、それぞれしっかりと準備を進めている。

◆記者:4Kテレビ受像機の普及がいまひとつのようだが、開始までにどの程度普及してほしいと期待しているのか。

◆大久保会長:既に発売しているメーカーもあると聞いているし、積極的に取り組んでいただいているので、心配していない。普及が早く進むよう期待している。

 

 

2018FIFAワールドカップ ロシアについて

◆記者:ワールドカップサッカーの準備状況と期待についてうかがいたい。

◆大久保会長:4年に一度の世界的スポーツイベントであり、国民の関心も高いので、NHKと共に世界最高峰の試合を届けたいと思う。既に制作スタッフは現地入りして、準備を進めている。また、今回は民放公式テレビポータル「TVer」を使って、ライブ中継やハイライトを配信する予定だ。ラジオでも希望する局が日本戦と決勝戦の実況中継を行う予定だと聞いている。

 

 

NHKについて

◆記者:NHKの上田会長は会見で、ネット配信の基盤整備など共通で取り組むことによるメリットに言及し、前向きな考えを示しているが、これをどう考えるのか。また、共通の「プラットフォーム」については、どのようにお考えか。

◆大久保会長:上田会長の発言は、民放キー局などが出資するJOCDNに関する質疑の中で、出資を検討するという意味の答えであったと聞いている。JOCDNは民放連が実施している事業ではないので、民放連会長としてはコメントを控えたいが、個別の民放事業者の皆さんは非常に喜んでいるのではないか。

◆記者:NHKが常時同時配信について、早期に結論を出そうとしていることに民放は警戒しているようだが、現状をどのようにお考えか。

◆大久保会長:NHKは、2019年度には常時同時配信を開始したいとの考えを表明していると承知している。常時同時配信をどのような形で実施するのか、NHK自身が国民が納得できるよう構想を説明することが必要だということだ。総務省の情報通信審議会で権利処理のあり方などの検討が行われている最中であり、見逃し配信や地域制限の具体的な方策、費用総額の上限、受信料制度との整合性、NHKがネット空間で果たすべき役割など、関係者から指摘されている論点について、NHKは方針を明確に示していない。丁寧に説明し、理解を得ることが大事であり、NHKの対応をみて、今後の対応を考えたい。これはネット配信の話ではなく一般論だが、民放とNHKという、立場の違う放送事業者による放送の二元体制によって、日本の放送文化は発展してきた。放送と通信の連携が進む時代に、この二元体制をしっかりと維持し、NHKと民放が協調できるところは協調しつつ、切磋琢磨しながら放送文化を発展させたい。相互にメリットがあって連携できることはあると思う。上田会長は民放に深い理解を示していただいており、密接なコミュニケーションがとれているので、この関係を発展させ、意思の疎通をはかっていきたい。前段は常時同時配信の話で“詳しく話を聞いてから”ということ、後段は一般論としてのNHKとの関係を述べさせていただいた。

◆記者:共通プラットフォームを、NHKと民放が一緒に構築することはあり得ると理解してよいか。

◆大久保会長:そのように理解されるのは本意ではない。共通プラットフォームとはどのような構想なのか、総務省を含め各所における検討を経て、それが明確にならない段階では考えを示せないということだ。

◆記者:NHKの肥大化について、どのようなお考えか。

◆大久保会長:受信料収入で運営されるNHKが事業を拡大して肥大化し、民間事業を圧迫することは、あってはならないと考えている。何が肥大化なのか、個別の事案についてはケースバイケースで判断することになるのではないか。

 

 

「働き方改革」への対応について

◆記者:「働き方改革」への対応は喫緊の課題だと思うが、トップとしてどのようにお考えか。

◆大久保会長:放送事業だけでなく、日本の全ての企業に関わるテーマだ。民放連では経営委員会が所管し、検討しているが、会員各社でも経営上の重要なテーマとして、長時間勤務の是正や健康管理等々、取り組みを進めている。

 

 

(了)