一般社団法人 日本民間放送連盟

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会長会見

2020.01.23大久保会長会見

【日 時】 2020年1月23日(木) 午後2時~2時30分

【場 所】 民放連・地下ホール

 

年頭にあたって

◆記者:念頭にあたって、1年の抱負・所感をうかがいたい。

◆大久保会長:今年はオリンピック・パラリンピック東京大会が開催される。民放はNHKと協力し、この一大イベントを放送する。4Kや配信などの技術革新の成果を取り込みながらスポーツの素晴らしさを伝え、あわせて日本の自然や文化、魅力を世界に発信したい。民放業界としては、スポット広告を中心に放送収入が落ち込んでいる現状がある。私たちは信頼されるメディアとしての価値を広告主に再認識していただき、広告の需要を掘り起こすことが当面の大きな課題である。一方で、デジタル技術の進展で経済・社会が根底から大きく変わりつつあり、こうした時代の変化に対応していくことが重要だ。民放連は2018年7月に「放送の価値向上・未来像に関する検討推進会議」を設置し、さまざまな課題に取り組んできた。2年を一つの区切りとすることで進めており、残り半年弱で一つでも多くの成果が残せるよう引き続き頑張っていきたい。

 

NHKの常時同時配信について

◆記者:NHKのインターネット常時同時配信について総務省が実施基準を認可し、NHKが実施計画を公表したが、これをどのように受け止めているか。また、懸念されることはどんなことか。

◆大久保会長:NHKが総務省の「基本的考え方」を踏まえ、オリンピック・パラリンピック東京大会の費用を除き、2020年度のインターネット活用業務の費用を受信料収入の2.5%以内に収める計画を公表した。NHKは受信料収入で運営される公共放送であり、常時同時配信を含めNHKのインターネット活用業務は民間事業と競合しないよう節度を持って運営していただきたいと従来から要望してきている。この考えに変わりはない。その点が考慮されたと受け止めており、これからのNHKの事業実施を注視していきたい。民放連はNHKが常時同時配信を実施する前提として「業務、受信料、ガバナンス」の三位一体改革の実行が不可欠だと述べてきた。総務省「放送を巡る諸課題に関する検討会」が検討事項の一つに挙げているので、その議論の推移を見守っていきたい。

◆記者:民放事業者の常時同時配信への向き合い方についてどのように考えるか。

◆大久保会長:昨年の民放大会で「技術革新が急速に進み、配信事業者がさまざまな事業展開をしているなかで、民放事業者も技術革新がもたらす新しい時代、環境変化に適応していかなくてはならない」と申しあげた。NHKと異なり民放事業者は事業性が確認できないと踏み出すことができない。配信事業にどのようなかたちで取り組むかは個々の事業者の経営判断であるが、業界全体として大きな技術革新がもたらす事業環境の変化に迅速適切に対応していかなくてはならないと考えている。このことは各社の経営者も意識していることだと思う。

 

NHKの新体制について

◆記者:NHKの新会長、新経営委員長について、どのようにお考えか。

◆大久保会長:民放事業者との協力関係が深まっていくよう、お二人のリーダーシップに期待している。

◆記者:NHKの新会長は金融機関出身でメガバンクの改革にも取り組んだ実績から選任されたと聞いている。三位一体改革やインターネット事業などの課題があるなか、特にこのような経歴からこうした改革を進めてほしいといった具体的な期待・要望はあるか。

◆大久保会長:NHKと民間放送の二元体制という日本の放送文化を育んできた枠組みを堅持し、そのうえでNHKの運営にリーダーシップを発揮され、民間放送との協力関係をさらに深めていただきたい。

 

東京オリンピックの放送について

◆記者:東京オリンピックに向けた放送対応の準備状況についてうかがいたい。

◆大久保会長:明日で開幕半年前となる。民放はNHKとジャパンコンソーシアム〔JC〕を組織して、総力をあげて視聴者に熱戦の模様を伝えるべく、編成・制作・技術・インターネット担当など、あらゆる担当者が一丸となって鋭意準備を進めている。民放テレビの主な中継種目はまもなく発表できると思う。放送は系列ごとに行うので、具体的な見どころなどは発表後に各キー局に聞いていただきたい。

 

番組審議会のポータルサイトについて

◆記者:昨年末、民放連ウェブサイトに番組審議会のポータルサイトがオープンした。掲出されている内容を見ると各社まちまちのようだが、このポータルサイトへの期待と課題をうかがいたい。

◆大久保会長:「放送の価値向上・未来像に関する民放連の施策」の一環として本サイトの運営を始めた。本サイト内の具体的な中身については各局の自主的な判断を尊重していくが、視聴者からのさまざまな意見を受け止めて、各放送事業者が自らのあり方について改善していくことに繋がっていけばよいと思う。

 

番組の制作手法について

◆記者:民放連の会員社が放送した番組で、参加者がゲームで競い、優勝すると商品がもらえるとうたっておきながら、実際にはその商品が提供されていないとの報道があった。当該社によれば、外部の制作会社が企画・制作を行ったとのことであった。こうした放送形態について民放連会長としてどのように受け止めているか。

◆大久保会長:現在当該社が事実関係を調査していると聞いているので、しかるべき時期に説明責任を果たされるものと考えている。個別の番組に対してコメントすることは控えたい。

 

ローカル局の経営基盤強化について

◆記者:総務省「放送を巡る諸課題に関する検討会」が今年度末までにローカル局の経営基盤強化に関する取りまとめを行う予定だが、民放連としてローカル局の経営基盤強化についてどのようにお考えか。

◆大久保会長:基本的には各事業者が自ら考え、自ら実行することだが、民放連としても経営判断の参考となる情報を収集し、提供することに努めている。また、総務省の検討に対してもローカル局の立場から経営課題等について意見を述べていただくようお願いしている。

◆記者:昨年末に「放送の価値向上・未来像に関する施策」の中間報告を発表したが、今後、ローカル局の経営基盤強化について取りまとめる予定はあるのか。

◆大久保会長:「放送の価値向上・未来像に関する検討推進会議」は設置後2年で報告をまとめることにしている。それぞれの課題について報告をまとめて会員社に提供できるように進めている。ローカル局の経営問題についても、何らかの報告が出てくると思う。

 

民放連会長としての任期

◆記者:本年6月に会長の任期が満了となる、2期目についてのお考えをうかがいたい。

◆大久保会長:与えられた任期のなかで精一杯仕事をしていくことに尽きる。それ以上申しあげることはない。

 

 (了)