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早河会長年頭あいさつ

一般社団法人 日本民間放送連盟
会 長 早 河 洋
2026年の幕明けにあたり、謹んでお慶びを申し上げます。
昨年は、一連のフジテレビ事案を契機に高まった、民間放送全体の人権意識やコンプライアンス、ガバナンスを疑問視する声に対し、民放連会員各社を挙げて取り組んだ一年でした。人権尊重、コンプライアンス、ガバナンスの徹底はいずれも企業にとっての生命線であり、私たちは民放業界全体への信頼を確保するため、「民放連・緊急人権アクション」を忠実に実行するとともに、「民間放送ガバナンス指針」の制定や、会員社の適切なガバナンスの確保を後押しするための定款変更、新たに会員社の日常のガバナンス支援に加え重大事案発生時に対応策を検討する「ガバナンス検証審議会」の新設を柱とする施策を進めていく決意をしました。
ガバナンス強化のための積極的かつ業界横断的な取り組みは民放業界において新たなチャレンジです。会員各社と民放連は時代状況や環境変化に応じて試行錯誤を繰り返しながら、適時適切にガバナンス確保の取り組みを進めていく所存です。本年は加盟207社全社が一体となった取り組みの成果を着実なものとし、業界全体の信頼回復、活性化を図ってまいります。
放送は“オールドメディア”と揶揄されることがありますが、“オールド”には“古めかしい”だけではなく、“熟練”“親愛”といった意味もあります。豪雨、豪雪、猛暑などの異常気象が日本列島を覆う中で、公共的な役割を果たす“オールドメディア”放送への期待は高まっており、視聴者から頼りにされる場面はますます増えると思います。災害時の迅速な情報提供、地域に根ざした報道の役割は、長年の努力により培ってきたものであり、どのような時代にあっても揺るぎません。不確かな情報が氾濫する今だからこそ、引き続き、放送に課せられた公共的な責務を果たすことに邁進してまいります。ウクライナ戦争の行方や、世界各地で続く対立や緊張にも目を向け、報道機関としての責務を果たしてまいります。真実を伝え、社会の健全な議論を支えることこそ放送の使命です。
2026年はミラノ・コルティナ冬季オリンピックやFIFAワールドカップなど、世界的なスポーツイベントが目白押しです。人々に希望と感動を与えるスポーツなどのコンテンツをこれからも、誰もが簡単にアクセスできる放送を通じてお届けしていきます。
NHKでは実に18年ぶりに内部から次期会長が選出されました。NHKが抱える課題への対応を重視したものと受け止めています。日本の放送は、NHKと民放の二元体制の下、お互いに切磋琢磨し、歩みを進めてきました。公共放送と民間放送がそれぞれの役割を果たしながら、人々により良い放送を提供するため、協力と競争のバランスを保つことが重要です。お互いの関係が必ずしも順調とは言えない場面もありましたが、だからこそ、今後はより強固な信頼関係を築いていきたいと考えております。
視聴者・リスナーの信頼を礎に、変化の時代を乗り越え、民間放送の価値をさらに高めて使命を果たすべく、全力を尽くしてまいります。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。




