TOKYO DRAMA AWARD
2015
東京ドラマアウォード 2015

連続ドラマ部門

グランプリ

天皇の料理番

時は1904年(明治37年)、福井県武生。一人の男が戸板に乗せられて運ばれてくる。三ヶ月も経たずに修行先の寺を破門になった男の名前は秋山篤蔵。東京で法学部に通う兄・周太郎とは違い、何をやっても長続きしない性格。困り果てた父・周蔵は篤蔵を婿養子に出すことにする。養子先は鯖江の昆布問屋である高浜家。長女・俊子と結婚した篤蔵は幸せを感じていた。
 しかし、それも長続きはせず、徐々に嫌気がさし始めていたある日、篤蔵の運命を変える出来事が起こる。納品で訪れた鯖江連隊で、軍隊のコック田辺に一枚のカツレツを食べさせてもらう篤蔵。今まで見たこともない料理が篤蔵を震え上がらせる。「自分もこんな料理が作りたい」たった一枚のカツレツが男の人生を変え、「大日本帝国一のコック」という壮大な夢を抱かせる事になる。その「夢」はやがて、篤蔵を東京へと駆り立ててゆき、妻・俊子を残し上京することになる。
 周太郎を訪れた篤蔵は、法学部教授・桐塚尚吾の伝で、華族会館の厨房に入る事になる。篤蔵を待ち受けていたのは料理長・宇佐美鎌市と想像を超える程に厳しい厨房の世界であった。
 見習いとして働き始めた篤蔵は、松井新太郎、山上辰吉という一生の友人と出会う。厨房での修行の日々は決して楽ではなかったが、「料理は真心」という宇佐美の教え、ただ料理が上手くなりたいという強い気持ちを胸に徐々にのし上がっていく。しかし、それを良く思わない者もいた。また、宇佐美に真っ向から向き合えず、華族会館を去ることになる。更に、篤蔵の夢を思いやる俊子からの離縁の申し出、兄・周太郎の病気など、篤蔵を揺るがす出来事が立て続けに起こる。
 それでも料理に夢を見た男は単身パリへ渡る。人種差別や言葉の壁を乗り越え、フランス料理の神様と言われるエスコフィエの下で修行を積み、オテル・リッツでもその地位を築きはじめる。そんな篤蔵に、天皇陛下の料理番就任の打診が届く。フランスでの生活と葛藤する篤蔵だったが、「日本一の料理人になれ」という病床の兄の夢を叶えるべく帰国する。
 26歳にして厨司長に就任した篤蔵は、大正天皇即位の礼という2000人規模の大式典を成功に導き、外国からの賛辞を得る。ここから58年もの間、秋山篤蔵は、天皇の料理番として、一生涯かけて仕えることになる。
 時は明治、大正、昭和にかけての激動の時代。料理に夢を見て、必死で駆け抜けた男がいた。そこには、家族、友人、師匠、かけがえのない人達の支えがあった。夢は一人では叶えられず、一日でも叶えられない。己の生涯を夢に捧げつくした男と支え続けた人達の愛の物語。

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製作著作
TBSテレビ
放送期間
2015年4月26日~ 7月12日
分数x話数
1話/120分 2,3,6,9,11話/70分
4,5,7,8,10,話/60分 12話/90分
原作
杉森久英「天皇の料理番」
プロデュース
石丸彰彦
演出
平川雄一朗
中前勇児
岡本伸吾
山室大輔
脚本
森下佳子
キャスト
佐藤 健
黒木 華
鈴木亮平
桐谷健太
柄本 佑
高岡早紀
武田鉄矢
郷ひろみ(特別出演)
美保 純
杉本哲太
小林 薫

優秀賞

マッサン

スコットランドで本場のウイスキーづくり修行をしたマッサンこと亀山政春が、麗しき女性エリー と出会い恋に落ちて結婚。大正9年、国産初のウイウキー誕生を夢見て、帰国した二人には、波乱の 日々が待ち受けていた。「外国人の嫁など認めん、実家の酒蔵を継げ!」と故郷広島の母・早苗に猛反 対され、政春が勤める大阪の洋酒会社・住吉酒造では、社長・田中大作の娘優子と結婚の約束があっ たと大騒動。しかも世の中は不景気で、時間も金もかかり過ぎる「ウイスキー事業計画」が株主の猛反 対の中で頓挫。ついに、マッサンは会社を辞め浪人生活を送ることに。けれど、エリーは政春と夫婦 喧嘩を繰り広げながらも、さまざまな出会いの中で日本の魅力を知り、夫婦の絆を深めて行く。
 やがて政春は新進気鋭の洋酒問屋社長・鴨居欣次郎に見出され、山崎に日本初の国産ウイスキー蒸 留所を誕生させるが、全く売れない。さらに時代は昭和となりマッサンとエリーは、ウイスキーづく りの理想郷を求め、北海道余市に渡るが、太平洋戦争となり、外国人であるエリーは、スパイ容疑を かけられ、夫婦にさらなる試練が訪れる。次々と巻き起こるピンチを勇気と絆で乗り越えた“夫婦の 愛と冒険の物語”。

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制作著作
日本放送協会
放送期間
2014年9月29日~2015年3月28日
分数x話数
15分×150話(90分×25週)
統括プロデュース
櫻井 賢
プロデューサー
山本晃久
演出
野田雄介/梶原登城 他
脚本
羽原大介
キャスト
玉山鉄二
シャーロット・
ケイト・フォックス
八嶋智人
濱田マリ
小池栄子
前田 吟
風間杜夫
西川きよし
泉 ピン子
堤 真一
きょうは会社休みます。

青石花笑(綾瀬はるか)は商社で働くさえない女性。ちょうど30才の誕生日を迎えようとしている。 いまだに家族と同居していて、唯一の趣味は一人で映画鑑賞と犬の散歩。同僚と上司は「マモル」とい う彼氏がいると信じているが、実は飼っているペットの名前である。なにもない恋愛話をまわりから 聞きまわられないための嘘なのだ。
 そう、花笑は生涯一度もロマンティックな経験のない処女だった。
 ある日、飲み会の流れのまま、会社でアルバイトをする学生・田之倉悠斗(福士蒼汰)と飲みに行く ことに。田之倉がその日が30才の誕生日だと知ると、彼は花笑の誕生日を祝ってくれた。
恋愛初心者の花笑には9個も下のこの男の行動が読めない。しかし花笑は少しずつ彼に惹かれてい く。そして…翌朝気が付けば彼と一緒にベッドにいたのだった!
 花笑の不器用な恋が今始まる!

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製作著作
日本テレビ放送網
制作協力
オフィスクレッシェンド
放送期間
2014年9月22日~12月17日
分数x話数
60分×10話
原作
藤村 真理
チーフプロデューサー
神蔵 克
プロデューサー
櫨山裕子
秋元孝之
演出
中島 悟
狩山俊輔
脚本
金子茂樹
キャスト
綾瀬はるか
福士蒼汰
仲里依紗
田口淳之介
千葉雄大
浅野和之
吹越 満
高畑淳子
玉木 宏
アオイホノオ

 『この物語はフィクションである』
 時は1980年代初頭。舞台は大阪芸術大学。
 原作者である島本和彦の大学時代をベースに描かれる80年代の若者たちの群像劇。
 漫画家、アニメーター、映像作家…
 島本本人や、彼を取り巻く友人やライバルたちをモデルとして、(のちの漫画界・アニメ界を席巻 することになる)クリエイター志望の若者たちが、“まだ何者でもなく、熱かった日々”を描いた作品。 大阪芸術大学1回生の焔モユルは、「漫画家になる!」という熱い情熱と野望を胸に抱いて、日々を 過ごしていた。
 自分の実力には根拠のない自信を強く持っているが、アニメ業界にも興味があり、自分の進むべき  道を模索中の焔。そんな焔は、夏休み間際に一つの決断をする。
 それは、東京の出版社に漫画の原稿を持ち込みに行くことだった。
 熱血芸大生・焔モユルの七転八倒青春エレジーが始まる…

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制作著作
「アオイホノオ」製作委員会
制作
テレビ東京 電通
制作協力
レスパスフィルム
放送期間
2014年7月19日~ 9月27日
分数x話数
40分×11話
原作
島本和彦 「アオイホノオ」
(小学館「ゲッサン」連載中)
チーフプロデューサー
中川順平(テレビ東京)
プロデューサー
山鹿達也(テレビ東京)
武藤大司(電通)
鈴木仁行(レスパスフィルム)
原田耕治(レスパスフィルム)
増田悟司(ユニークブレインズ)
脚本/監督
福田雄一
キャスト
柳楽優弥
山本美月
安田 顕
ムロツヨシ
中村倫也
黒島結菜
浦井健治
大水洋介(ラバーガール)
足立 理
デート~恋とはどんなものかしら~

国家公務員で超合理主義&超効率主義者の依子は30歳を目前に、独り身の父・俊雄からお見合い を薦められる。恋愛経験は無いが、亡き母・小夜子も29歳で結婚と出産を果たしているし、父を安心 させる為にも結婚をしようと考える。
 一方、アラフォーの巧は自分自身を文学や芸術を愛する「高等遊民」と称するが、実際はただのニー トと変わらず、母親の留美に寄生しながら生きてきた。そんな巧を心配した幼馴染の宗太郎の仕業に より、勝手に結婚相談所に登録されてしまう。
 数日後、依子は俊雄からお見合い相手として完全無欠の好青年・鷲尾を紹介されるが、依子は結 婚相談所に登録されていた巧のプロフィールを見て、会ってもいないのに一目惚れしたと言い、横浜 でデートをすることになる。ぎこちないデートを繰り広げる2人の前に「好きな人とデートをするべき だ」と主張する鷲尾が突如現れる。しかし依子と巧はお互いに「相手の事は好きではないし、結婚とは 契約に過ぎない」と言い意気投合してしまう。
 この恋愛力ゼロ・恋愛感情ゼロな恋愛不適合な男女が横浜を舞台に日々つたないデートを繰り広げ ていきながら「本当の恋とはどんなものなのか?」を描いていくロマンチック・コメディ。

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制作著作
共同テレビジョン
制作
フジテレビジョン
放送期間
2015年1月19日~ 3月23日
分数x話数
60分×10話
(1話・9話・10話15分拡大)
統括プロデュース
成河広明
狩野雄太
プロデューサー
山崎淳子
演出
武内英樹
石川淳一
洞 功二
脚本
古沢良太
キャスト

長谷川博己
国仲涼子
中島裕翔(Hey!Say!JUMP)
松尾 諭
和久井映見
風吹ジュン
松重 豊

単発ドラマ部門

グランプリ

オリエント急行殺人事件

昭和八年二月。山口県下関の埠頭に一人の小柄な男 が立っていた。彼こそが勝呂武尊(すぐろたける)。前 年に日本中を震撼させた「イロハ殺人事件」を解決し、 一躍全国に名を馳せた名探偵である。小倉の軍事施設 で起こった殺人事件を解決した勝呂は、これから特別 急行富士に乗るところであった。東京で事件が発生し、 内務省からの要請で急遽帰京することになったのだ。
 ところが二月だというのに、特急富士の一等は満室。 見栄っ張りな性格の勝呂はとても二等に乗る気がしな かった。たまたま下関駅で再会した鉄道省の重役莫(ば く)の計らいにより、勝呂は無理矢理一等客室を確保し てもらう。
 朝9時、下関を出発する特急富士。東京に着くのは 翌朝である。勝呂は食堂車で資産家を自称する藤堂と いう男から身辺警護を頼まれる。だが彼の横柄な態度 に気分を害し、勝呂は申し出を拒絶した。
 翌日の朝、大雪のために列車は山中で身動きが取れ なくなっていた。閉じ込められた車内、藤堂が他殺体 となって発見される。莫は勝呂に協力を依頼。状況証 拠から犯人は乗客の中にいると判断した勝呂は、線路 が復旧するまでに事件を解決してみせると約束する。
 勝呂の緻密な現場検証によって、藤堂の正体が判明 する。彼は5年前に日本中を恐怖に陥れた「剛力陸軍大 佐幼児誘拐事件」の容疑者笠健こと笠原健治であった。 それは、剛力大佐の三歳になる娘が誘拐された事件。 大佐の元に身代金要求の脅迫状が届いたが、大佐は毅 然とした態度で拒否。その結果、娘は遺体で発見され た実に傷ましい事件であった。笠健はその第一容疑者 として逮捕されるが、証拠不十分で不起訴。誰の目か ら見ても笠健が真犯人であることは明白であった。が、 法律で裁くことは出来ず、彼は逃げのびたのだ。
 勝呂は犯人の動機は「復讐」であると推理する。乗客 の中に剛力大佐と深い所縁をもつ人物がいるに違いな いと踏んだ勝呂は、莫を助手代わりにして、乗客12人 を一人一人尋問していく。
 そして勝呂は驚愕の真相に到達する。なんと12人の 乗客全員が剛力家と深い繋がりを持っていたのだ。

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制作著作
フジテレビジョン
制作協力
共同テレビジョン
放送期間
2015年1月11日~12日
分数x話数
第一夜144分 第二夜138分
原作
アガサ・クリスティー
統括プロデュース
重岡由美子
プロデューサー
橋本芙美
元村次宏
演出
河野圭太
脚本
三谷幸喜
キャスト
野村萬斎
松嶋菜々子
二宮和也

玉木宏
沢村一樹
吉瀬美智子
富司純子
西田敏行
佐藤浩市

優秀賞

坂道の家

松本清張の名作を、監督・鶴橋康夫氏×脚本・池端俊策氏という、数々の社会派人間ドラマの傑作を世に送り出して来た二人が、舞台を現代に置きかえ主人公のエピソードを積み重ね、より深い心の闇を描き出す作品として映像化した。
 吉太郎(柄本明)は寝具店を地道に経営していた。金を貯めることが生き甲斐の夫に妻のミツ(渡辺えり)も特に不満はなかった。ある日、客としてやってきた若い女りえ子(尾野真千子)に魅了される吉太郎。すぐに二人は男女の関係になっていった。
 1年後。吉太郎は豹変し、貯金をりえ子の理容店の独立資金へと注ぎ込んでいた。ある日、りえ子は大学准教授となった初恋の相手、直樹(小澤征悦)と再会する。二人には、子供の頃の“ある暗い過去”があった。りえ子の心の変化を吉太郎は敏感に感じとる。りえ子と吉太郎は、高台にある坂道の家を手に入れる。やがてその家で、りえ子と吉太郎そして直樹の3人に修羅場が訪れようとしていた…。

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制作著作
テレビ朝日
制作協力
ROBOT
放送期間
2014年12月6日
分数x話数
126分×1話
原作
松本清張
統括プロデュース
五十嵐文郎(CP)
黒田徹也(GP)
プロデューサー
船津浩一
秦 祐子
監督
鶴橋康夫
脚本
池端俊策
キャスト
尾野真千子
柄本 明
小澤征悦
渡辺えり
笛木優子
遠い約束

戦争が終わってから始まった悲劇…… それは、24万5000人もの命が散った満州での出来事である。氷点下20度という極寒の難民収容所で、頼る親もなく食べるものもなく、肩を寄せ合って一所懸命に生きた子供たち。事実に基づいた、戦時下の子供たちと、それを見守る大人たちの “命” のドラマ。「満州に行けば土地が手に入る」「豊かな人生が待っている」王道楽土に夢と憧れを抱いて満州へと渡った日本人たちの末路と、どんな境遇でも「思いやり」を忘れずに過酷な状況を生き抜いた子供たちの姿を描いた「もうひとつの戦争の物語」。
 軍人の家に生まれ、お国のために命を捧げるのを当然と思い生きてきた主人公は負傷後たどり着いた新京の難民収容所で開拓団で教師をしていたヒロインと親を亡くした子供達とふれあううちに「生きられるまで生きること」の大切さを学び、潔く死ぬのではなく、子供達のために生きていこうと決意する。だが、満州で蔓延する伝染病と寒さには勝てず、子供達はひとりふたりと倒れてゆく。英一が下した決意とは・・・?
 そして英一と、子供たちの運命は !?

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製作著作
TBSテレビ
放送期間
2014年8月25日
分数x話数
129分×1話
原作
増田昭一
統括プロデュース
戸田郁夫
那須田淳
プロデューサー
鈴木早苗
平田さおり
演出
土井裕泰
脚本
永田優子
キャスト
松山ケンイチ
二階堂ふみ
加藤清史郎
深田恭子
笹野高史
伊藤かずえ
柄本時生 
前田吟  
宝田明  
椎名桔平
永遠のゼロ

平成10年。祖母が亡くなった病室で祖父の賢一郎が衝撃的な言葉を口にした。
 「私は、お前たちの本当の祖父じゃない」
それから6年、どこか心に引っ掛かるものを抱えたまま月日は流れたが、母がふともらした「死んだお父さんって、どんな人だったのかな」という言葉をキッカケに、フリーライターの佐伯慶子と弟で司法浪人生の健太郎は実の祖父・宮部久蔵の足跡を辿り始める。

 元戦友たちは「臆病者」「卑怯者」「恥さらし」と祖父を蔑み、恨みを語った。さらに老人たちは「戦争」を語り、「戦場」を語り、「皮肉な人生と運命」を語った。それは今を生きる孫の健太郎や慶子にとって予想もしないものであり、また、あまりにも衝撃的なものだったが、二人は、全国の戦友会に問い合わせては訪ねることを繰り返した。

 二転三転する証言に戸惑いながらも徐々に輪郭を帯びてくる宮部久蔵の人物像。そして湧いた疑問。「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」
そう言い続けた祖父は、なぜ自ら零戦に乗り、特攻隊員として命を落としたのか。

 宮部久蔵が最期に飛び立った鹿児島県の鹿屋に降り立つ姉弟。そこで待っていたのは、愛する妻と娘のために、「壮絶な運命」と戦った天才パイロットの真実だった。

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製作著作
テレビ東京・テレパック
放送期間
2015年2月11日・14日・15日(全3夜)
分数x話数
1夜120分50秒 ・ 2夜 113分30秒
3夜124分50秒 (全3話)
原作
百田尚樹『永遠の0』
(太田出版 刊)
チーフプロデューサー
岡部紳二(テレビ東京)
プロデューサー
阿部真士(テレビ東京)
佐々木 章光(テレパック)
森 一弘(テレパック)
近見 哲平(テレパック)
石田 義一 (テレパック)
監督
佐々木章光
脚本
櫻井武晴
キャスト
向井理
多部未華子
桐谷健太
広末涼子
中村蒼
尾上松也
満島真之介
柄本明
高畑淳子
伊東四朗
十月十日の進化論

東京で独身生活を送る昆虫分類学博士・小林鈴(尾野真千子)は、ある日突然勤めていた大学を解雇されてしまう。研究分野の狭さと偏屈な性格が災いしたのだ。その夜鈴は、訳あって同じ戸籍には入っていない実父・中村保(でんでん)が営む喫茶店で昔の恋人・安藤武(田中圭)と再会する。武は酔いつぶれた鈴を家まで送っていくことに。果たして2人は酔った勢いで一夜をともにしそれから約5週間後、鈴の妊娠が発覚する。
 人間は胎児の間の十月十日で生命30数億年の進化を再現するという神秘を書物から知り、産む決意を固めていく鈴。だが、武には子どものことを切り出せない。ようやく決まった仕事も思うようにいかず、ふてくされる日が続く中、母親・小林文子(りりィ)が実家から上京してくることに。そこで妊娠がばれ、叱責されるが、子どもをひとりで産み育てる気持ちに変わりはない。鈴が意固地になるには、ある秘められた過去があった。

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製作著作
WOWOW
放送期間
2015年3月28日
分数x話数
119分×1話
プロデューサー
植田春菜
角田朝雄
監督
市井昌秀
脚本
栄 弥生
キャスト
尾野真千子
田中圭
でんでん
りりィ
佐々木すみ江
斉木しげる
佐藤仁美
嶋田久作
志賀廣太郎

J Series賞

イタズラなKiss2 ~ Love in TOKYO

原作は1990年代に別冊マーガレットで連載され、累計発行部数約3,000万部の大人気少女コミック。96年に日本、2005年には台湾で、そして2010年には韓国でと、3つの地域でドラマ化され、アジアで人気を得たラブコメディが、2013、14年に、東京を舞台に新しく「~Love in TOKYO」として生まれ変わり、再びアジアで一大旋風を巻き起こした。
 2013年のシーズン1はドジだけどポジティブで何事もあきらめないヒロイン相原琴子が勉強、スポーツ、なんでもできる天才高校生入江直樹への片想いを成就し、結婚までの約6年間が描かれた。翌年のシーズン2はハネムーンから物語がスタート。ただの同居から新婚生活へと変わっても相変わらずクールな直樹だが、少しずつ夫婦らしくなっていく二人を描いている。やがて医師を目指す直樹に影響を受け、琴子も“看護師”への夢を決意する。シーズン2の見どころとは夫婦となった二人のラブラブ度だけでなく、二人の進路によって個性的な新メンバーが登場し、毎回ドタバタのイタキスワールドがよりパワーアップしている点。ラブコメディだけでなく、家族になった二人を軸に描かれるところは、笑いあり涙ありのホームドラマとなっている。

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製作著作
エスピーオー
フジテレビジョン
博報堂DYメディアパートナーズ
AOI Pro.
制作協力
AOI Pro.
放送期間
2014年11月24日~2015年4月6日
分数x話数
44分×16話
原作
多田かおる「イタズラなKiss」
統括プロデュース
櫻井由紀(エスピーオー)
プロデューサー
岡本真由子(フジテレビジョン)
小野誠一(エスピーオー)
日下聡
(博報堂DYメディアパートナーズ)
代情明彦(AOI Pro.)
監督
小中和哉
脚本
新井友香
キャスト
未来穂香
古川雄輝
山田裕貴
堀井新太
中井ノエミ
相澤侑我
芋洗坂係長
田中要次
西村知美

個人賞

  • 主演男優賞
    佐藤健
    天皇の料理番
    TBSテレビ
  • 主演女優賞
    黒木華
    天皇の料理番
    TBSテレビ
  • 助演男優賞
    鈴木亮平
    「花子とアン」NHK
    「天皇の料理番」TBSテレビ
  • 助演女優賞
    吉田羊
    HERO
    フジテレビジョン
  • 脚本賞
    中園ミホ
    花子とアン
    NHK
  • プロデュース賞
    八木康夫
    おやじの背中
    TBSテレビ
  • 演出賞
    松江哲明 / 山下敦弘
    山田孝之の東京都北区赤羽
    テレビ東京
  • 特別賞
    シャーロット・ケイト・フォックス
    マッサン
    NHK

ローカル・ドラマ賞

ここにある幸せ

「僕の人生には何もない…」そうつぶやいて逃げるように東京をあとにした若者が、ふと訪れたのは、福岡の小さな港町。そこで出会った明るくマイペースな一人のおばあさん。若者はどこが気に入られたのか、一緒に時間を過ごし、長い長~い身の上話を聞くことになってしまいます。わがままだった幼い頃の話から、夫との出会いと結婚、たわいもない夫婦げんかの話、そして、夫が亡くなる直前に交わした夫婦愛の秘密…。一つ一つは、どこにでもある苦労話や失敗談、しかし、幸せそうに笑って話すその姿が、次第に若者の心に灯をともしてゆきます。
 元気づけられた若者は、恩返しのため、おばあさんから聞いた身の上話を文章に綴り、一冊の本にして贈ろうと動きだします。地元でそろえた和紙や布地を使って、手作りで製本したその本のタイトルは「ここにある幸せ」。
 最後に本を渡し、町を去ろうとする若者に、おばあさんは「ふるさとなんて、自分で見つければいいんだよ。」と語りかけるのでした。
 実際に、地元のおばあさんたちの助けを借りながら移住する若者が増えている福岡県津屋崎、その自然と古い町並みを舞台に、「小さな幸せ」と「ふるさと」を感じる、心温まる物語です。

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制作著作
NHK福岡放送局
放送期間
2015年1月16日
分数x話数
59分×1話
原作
岡田惠和
統括プロデュース
福島広明
プロデューサー
堀口航平
演出
廣瀬正雄
脚本
岡田惠和
キャスト
松田翔太
宮本信子
中村映里子
瀬口寛之
奈緒
中村宏平
相澤侑我
小川丈瑠
森紀子
UBASUTE

札幌のネットカフェを渡り歩く“ゆとり世代”の冬馬27歳。「自分にしかできないことがある」とプライドが高く、何をやっても長続きしない。インターネットで知り合った仲間には饒舌だが、実社会ではうまく人と関われない。仕事は転々、その日暮らしの日々。何でも社会のせいにして、自分を誤魔化して生きている。
 “老人が多すぎるからこんな社会になった。姥捨て山があれば…”
 ネット仲間とのやりとりをきっかけにダイアナを名乗る女性のブログに辿りつく。顔も名前もわからないダイアナに励まされ素直に心を開いてゆく。冬馬と同世代で介護の仕事をしていると語ったダイアナは、実は高齢者施設で暮らすトシエ72歳だった。息子家族と疎遠になり、ブログに日々の暮らしを綴っていた。トシエもまた、冬馬が自分を必要としてくれることに新たな生きがいを見出していた。
 漂流する若者と行き場を失った高齢者。世代も境遇もまったく違う二人が“匿名な関係”のもとに交わす文字メッセージ。それが二人の心をゆっくりと紡ぎ、ダイアナという架空の存在を介して二人を強く結びつけていった。孤独を抱えながらも、自分自身と向き合えるようになった二人は、ついに会う約束をした…

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制作著作
北海道テレビ
放送期間
2014年12月29日
分数x話数
70分×1話
原作
海野祐至
統括プロデュース
数浜照吾
演出
海野祐至
脚本
海野祐至
キャスト
大和田健介
波瑠
近野成美
中村映里子
岸健介
草村礼子

海外ドラマ特別賞

インドネシア  「娘のしあわせ」

日本人を父に持つインドネシアの若手女優、ユキ・カトウがシングルマザーの娘役を好演し話題を呼んだテレビ映画。
 レイラは、小さな屋台を切り盛りしながら女手ひとつで娘ペルマータを育ててきた。小さな頃から利発だったペルマータは、美しく聡明で母思いの娘に成長した。娘なら自分とは違う未来をつかんでくれる!ペルマータが一流大学への奨学金を得ると、レイラは屋台を手伝いたいと言う娘の願いに耳を貸さず、家から追い出してでも娘に進学を決意させる。
 そんな中、ペルマータは裕福なビジネスマンの息子サプトラと大学で出会い、2人は恋に落ちる。しかし、母のホステスとしての過去が原因で2人は別れることに。
 娘の恋の障壁になってしまったことで自責の念にかられるレイラは、娘の父親ではないかと長年疑っていた上流階級の男性、アルディアンシャを探し出し、手紙でDNA鑑定を懇願する。晴れて父との再会を果たし、さらにはサプトラのプロポーズを受けるペルマータ。娘が幸せをつかんだのを見届けたレイラは、自分が娘の結婚の邪魔にならないよう、そっと身を引くのだった。晴れて結婚式の日を迎えたペルマータは、式場に母の姿を探すが・・・。
 制作は、東京ドラマアウォード2014で海外作品特別賞を受賞した「おかゆ屋がメッカ巡礼へ」のレオ・スタント。監督は、映画編集者出身でインドネシアのテレビ・映画界で活躍を続けるマルリ・アラ。脚本は、2002年インドネシアで公開され250万人以上の観客動員を記録した青春映画『ビューティフル・デイズ』(2005年日本公開)のシナリオを手がけたジュジュル・プラナント。

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放送局
RCTI
制作
SinemArt
放送期間
2014年8月4日(月)
放送時間
91分x1本
プロデューサー
レオ・スタント
監督
マルリ・アラ
原案
ジュジュル・プラナント
脚本
ジュジュル・プラナント
キャスト
ユキ・カトウ (ペルマータ)
ミーシャ・チャンドラウィナタ (サプトラ)
ノファ・ソラヤ (レイラ)
ユリッタ・パラール (イエニー)
ウマール・ルビス (アルディアンシャ)
チュッ・メメイ (シェルリー)
フォニー・コルネリヤ (フェミー)
フィルマン (フィルマン)
アティヤ・シャハブ(ペルマータ小学時代)
ハディジャ・シャハブ (ペルマータ幼少時代)
ほか
受賞歴
2014年バンドン映画祭 テレビ映画部門 主演女優賞(ユキ・カトウ)
韓国  「ミセン~未生~」

2014年の韓国で、大ヒット作「星から来たあなた」に次いで、コンテンツパワー指数ランキングの2位に輝き、数々のドラマ賞も受賞、「ミセンシンドローム」なる言葉まで生まれるほどの社会現象を起こした大人気コミックを原作としたドラマ。父親の死により棋士の夢をあきらめ、26歳になってもバイトに明け暮れていた満足な会社経験も学歴もない青年チャン・グレが母親のつてにより、大手商社のインターンとして入社。会社の中で様々な経験を重ねながら成長していく様をグレの同期、先輩の姿を合わせ描く。
視聴率も回を追うごとに上がり、最終話でケーブルテレビでは異例の10.3%を記録(ケーブルテレビ歴代視聴率第2位)。主演は、アーティストグループZE:Aのメンバーとして音楽活動をしながらも、映画『弁護人』やドラマ「太陽を抱く月」など、俳優活動でも注目されるイム・シワン。彼は『弁護人』で共演したソン・ガンホに「驚くべき演技力を披露した」と大絶賛されたほか、同世代の“演技ドル”パク・ユチョンやイ・ジュンからも“俳優のライバル”と指名されるほどの存在。百想芸術大賞では新人演技賞を見事に受賞。ドラマでは、彼の成長物語だけでなく、同じく百想芸術大賞で最優秀演技賞を受賞したイ・ソンミン演じる不器用だが仕事にひたむきな上司のオ・サンシクや、カン・ソラ演じる優秀だが男社会の中でその才能がなかなか生かせない紅一点の同期アン・ヨンイのリアルなエピソードもあり、新人、上司、女性など、働くどの立場の人にも広く共感された。

-DVD情報-
セルDVD(全2BOX) BOX1 10月28日、DVD-BOX2 11月27日発売
(発売元・販売元:エスピーオー)
レンタルDVD〈テレビ放送版〉(全17巻) ※TSUTAYA先行レンタル!
Vol.1~Vol.6 2015年11月3日、Vol.7~Vol.12 12月2日、Vol.13~Vol.17 2016年1月6日 
(発売元・販売元:カルチュア・パブリッシャーズ)

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放送局
tvN
制作
Number 3 Pictures
放送期間
2014年10月17日~12月20日
番組尺
約65分 × 20話(第1話のみ90分)
監督
キム・ウォンソク
脚本
チョン・ユンジョン
キャスト
イム・シワン(チャン・グレ)
イ・ソンミン (オ・サンシク)
カン・ソラ (アン・ヨンイ)
カン・ハヌル (チャン・ベッキ)
ピョン・ヨハン (ハン・ソンニュル)
キム・デミョン (キム・ドンシク)
ほか
受賞歴
・ソウル国際ドラマアワード2015
 ミニシリーズ部門最優秀作品賞

・2015年ケーブルテレビ放送大賞
 大賞/プロデューサー部門 (キム・ウォンソク)/俳優部門「スター」賞(イム・シワン/カン・ハヌル)

・第51回百想芸術大賞
 TV部門演出賞(キム・ウォンソク)/男性演技賞(イ・ソンミン)/新人男性演技賞(イム・シワン) 
タイ  「サミー・ティートラ~夫の証~」

本作で3度目のドラマ化となる人気シリーズ。タイ・チャンネル3で放送された作品の中で年間最高視聴率(14.9%)を記録。国内の主要なテレビ・ラジオ番組への賞であるナタラジャ・アワードでは作品賞、監督賞をはじめ主要6部門を受賞した2014年タイ放送界を代表する大ヒット作。
 高慢で高飛車でワガママな金持ち娘・ガラット。3人目の夫が車の事故で突然亡くなったと思ったら、13年来の親友サーイナムプンは、その夫の子供を身ごもっていた。失意の中、出会った男性ピスット。これまでの夫たちのように財産目当てでも自分の美貌目当てでもない、自然体の彼にガラットは惹かれていく。夫婦として絆を深め、ようやく幸せがガラットに訪れたと思われたその時、縁を切ったはずの悪女・サーイナムプンが再び現れ、彼女の結婚をつぶそうと策略をめぐらせる・・・。
 2度目のドラマ化(2001年)の際に主役を演じた、タイを代表する女優エーン・トーンプラソムが自らプロデュースしたことでも話題に。監督は”メロドラマ”で定評のあるベテラン女性ディレクター、アムパイポン・ジットマイゴン。また、あらゆる色仕掛けでガラットの幸せを壊そうと画策するサーイナムプン役に、初めての悪役挑戦となる人気実力派女優のワラッタヤー・ニンクーハーを起用。タイを代表するナタラジャ・アワードとTVゴールド・アワードで助演女優賞をダブル受賞するなど、その演技は高く評価された。

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放送局
Channel3
制作
Thong Entertainment
Co., Ltd.
放送期間
2014年2月19日~
4月2日
放送時間
20:15~22:45
毎週水曜・木曜日 
(全13回)
番組尺
105分×13本
プロデューサー
エーン・トーンプラソム
監督
アムパイポン・ジットマイゴン
原作
ナーウィカー
脚本
ワンウィパー・サームガームジェム
キャスト
タナワット・ワッタナプティ(ピスット)
チューマン・ブンヤサック(ガラット)
ワラッタヤー・ニンクーハー(サーイナムプン)
ジャロン・ソーラット(シワー)
ディアナー・フリーポー(ガンター)
マユラー・サウェートシラー(ヌアプレー)
ジャリヤー・エーンフォーネー(プアンヨック)
ピサマイ・ウィライサック(モム・マルリー)
トゥーン・ヒランヤサップ(グリット)
サンティスック・プロムシリ(ターンチャーイ・オット)
スプラワット・パトムスート(バンチャー)