一般社団法人 日本民間放送連盟

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表彰番組・事績

平成30年日本民間放送連盟賞グランプリ・準グランプリ受賞番組

 

ラジオ・グランプリ 

ニッポン放送:ニッポン放送報道スペシャル「My Dream」

jpg■放送日時:平成30 年5 月28 日(月)1:30 ~ 2:30

■番組内容:東日本大震災の取材を進める中で出会った、視覚障害のある小椋汐里さん(当時中学1年)は東北学院大学の英文科2年生となり、通訳や英語教師を目指して勉学に励んでいる。自分の将来を夢見て積極的に活動している小椋さんが、社会の中でどのように道を切り開き、生きてきたかを伝える。

■スタッフ:上村貢聖(プロデューサー)、森田耕次(ディレクター)、桜林美佐(構成)、上柳昌彦(ナレーション)

■審査講評:主人公の前向きな人柄と就業に対する熱意が番組に凝縮されており、人間的な魅力に惹かれずにはいられない。取材対象である彼女自身が、時に通訳者や視覚障害を持つ英語教師にインタビューすることにより、視覚障害者を取り巻く社会の課題をより強く印象付けている。彼女がどのような人生を送るのか、今後が気になる番組である。

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ラジオ・準グランプリ

ラジオ沖縄:私宅監置・沖縄 ~扉がひらくとき~

JPG■放送日時:平成30 年5 月28 日(月)22:30 ~ 23:30

■番組内容:この春、沖縄で「私宅監置」として精神障がい者を閉じ込めていた小屋が当時のまま県北部に残っていることが公表された。自宅敷地内に精神障がい者を閉じ込める私宅監置は、戦後、本土では禁止されても沖縄では22年も長く続いていた。当時の名護市の保健所職員、波照間島の国民学校生らの証言を通して何が行われていたのかを生々しく伝える。

■スタッフ: 西中 隆(ディレクター)、竹中知華(ナレーション)

■審査講評:タブー視されてきたであろう重いテーマに取り組んだ力作である。地元のラジオ局であるからこそ、当事者やその家族、関係者に踏み込んだ取材ができた。予備知識のないリスナーにも私宅監置の現場を生々しくイメージさせ、自分事として考えさせることに成功しており、後世に残してほしい番組である。

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テレビ・グランプリ

静岡放送:SBSスペシャル 罠師~片桐邦雄・ジビエの極意~

JPG■放送日時:平成30 年5 月7 日(月)1:20 ~ 2:14

■番組内容:ジビエ料理を看板に掲げて45年にわたり割烹「竹染」を営む片桐邦雄さん。春は天竜川に船を出し、秋冬は野山を巡って鹿や猪を追いかける。獲物の捕獲から解体、調理まですべての工程を自分でこなす彼は、銃を使わず、手作りの罠を仕掛け、生きたまま素手で捕獲する。片桐さんに密着し、自然への敬意と鮮やかな技、ジビエ料理の極意に迫る。

■スタッフ:柏木秀晃(撮影・構成・演出)、三島乾児(撮影)、 小川 満(エグゼクティブプロデューサー)

■審査講評:自然界において圧倒的に優位な人間が、あえて猟銃を使わず「罠」によって対峙する猟の緊迫感を映像と音声によって見事に捉えていた。自然や命への敬意、捕らえた獲物を調理する確かな技、片桐氏の落ち着いた語り口の中に自身が半世紀近く培ってきた思想が滲み出る。子供からお年寄りまで幅広い視聴者に、食べる事と生きる事を考えさせる珠玉のドキュメンタリーである。

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テレビ・準グランプリ 

名古屋テレビ放送:メ~テレドキュメント 葬られた危機~イラク日報問題の原点~

JPG■放送日時:平成30 年5 月28 日(月)4:00 ~ 4:55

■番組内容:湾岸戦争で米国の支援要請を受けて日本政府が最初に派遣したのは民間船。米軍の指示で危険な海域に入り、ミサイル攻撃を受け、情報開示請求で得られた船長の報告書は「ここは戦場だ」と記す。しかし外務省は事実を隠蔽し、中東貢献船を派遣する間に政府は自衛隊派遣の検討を重ね、ペルシャ湾に掃海部隊を派遣。自衛隊の初の海外派遣となった。

■スタッフ:村瀬史憲(プロデューサー)、依田恵美子(ディレクター)、矢野健一郎(撮影)、鈴木建晴(編集)

■審査講評:丹念な取材により、官僚が政策遂行に不都合な事実を隠蔽する構図が、イラク日報問題に重なることに気づかせる。戦争に加担したかもしれないと船長は後悔の涙を流すが、事実の隠蔽で弱者の良心や想いも葬られており、二重に胸が締めつけられる。官僚の隠蔽体質の根深さを捉えた、調査報道の力と重要性を感じさせる番組である。

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 グランプリ候補番組

グランプリ、準グランプリは、ラジオ・テレビ別に番組部門全種目の最優秀とこれに次ぐ優秀1番組の計8番組を対象に選考が行われました。 

 

ラジオ

青森放送:あなたと見た風景 ~目の見えない初江さんと歩いて~

 

JPG■放送日時:平成30 年5 月27 日(日)18:05 ~ 18:40

■番組内容:40年にわたり放送しているラジオ番組『耳の新聞』は、視覚障害者が企画・構成・出演を担当。30年以上パーソナリティを務めてきた内田初江さんは、記憶力が落ちて番組の構成が難しくなり、このほど引退を決めた。内田さんの暮らしに寄り添い、視覚障害者の日常と老後を優しい目線で穏やかに描いた。

■スタッフ:山本鷹賀春(プロデューサー)、夏目浩光(ディレクター)、小山田文泰(構成)

■出演:内田初江

 

 

エフエム東京:JET STREAM 50th Anniversary Special

JPG■放送日時:平成29 年7 月3 日(月)23:00 ~ 0:55

■番組内容:2017年7月3日に放送開始から50年を迎えた「JET STREAM」。歴代のパーソナリティの音源や、番組のファンであった手塚治虫氏のコメントなどとともに世界の移ろいを特別番組で振り返った。スタジオからの生演奏も交え、音楽と世界を旅することの魅力を届けた。

■スタッフ:高橋智彦(プロデューサー)、氏家 徹(演出)、林 久美(演出)、山下未央(演出補)

 

 

福井放送:午後はとことん よろず屋ラジオ「許せない! 特殊詐欺 絶対にだまされないぞ スペシャル!」

JPG■放送日時:平成30 年5 月29 日(火)12:00 ~ 16:00

■番組内容:月~金/12時~16時の放送。曜日代わりのパーソナリティが、社会問題から趣味、子育てまで幅広いジャンルの中からテーマを一つ選択。電話やメール、SNSを使い、リスナーとの双方向のやり取りで掘り下げていく。今回は特殊詐欺について、実際に発生した還付金詐欺での電話音声なども放送しながらその手口や対処法を考えた。

■スタッフ:稲木 聡(プロデューサー)、岩本和弘(ディレクター・パーソナリティ)、阿部真由美(パーソナリティ)、橋本芳紀(ディレクター)

 

 

朝日放送ラジオ:ラジオと童謡と~「サッちゃん」の阪田寛夫が残したもの

JPG■放送日時:平成29 年11 月12 日(日)21:05 ~ 22:00

■番組内容:童謡「サッちゃん」の作詞者であり、芥川賞作家として知られる阪田寛夫は、かつて朝日放送に在籍し、ラジオ番組『ABCこどもの歌』を企画・制作していた。近年、発掘された当時の音源と、縁のある人たちの証言などから、晩年まで童謡の普及活動に力を注いだ阪田の姿を浮かび上がらせ、その原動力と、伝えたかったものに迫る。

■スタッフ:橋本祐子(プロデューサー)

■出演:橋詰優子、古川昌希、大中 恩

 

 

広島エフエム放送:大窪シゲキの9 ジラジ

JPG■放送日時:平成29 年8 月24 日(木)20:00 ~ 22:00

■番組内容:月~木/20時~ 22時の放送。広島の10代に寄り添い「誰もひとりにさせない」ことを目指し、パーソナリティの大窪シゲキがリスナーの居場所を提供する。番組スタッフも若手が中心。学校訪問などさまざまな企画で若いリスナーと交流を深める。

■スタッフ:屋形英貴(プロデューサー)、 竹下香織(ディレクター)、市川拓弥(ディレクター)

■出演:大窪シゲキ(DJ)

 

 

CROSS FM:Let the Good Times Roll !!

JPG■放送日時:平成30 年5 月12 日(土)17:00 ~ 18:00

■番組内容:ラジオで音楽と出会う喜びを、もう一度音楽ユーザーに感じてもらいたい――。レコードや音楽情報が貴重だった時代を知る先人たちが、福岡で「めんたいロック」と呼ばれたバンドや、地域の音楽ブランディングに成功した40年前の地元の音楽シーンを語り合う。

■スタッフ:江本祐一(プロデューサー)、西村幸将(プロデューサー)、栗田善太郎(ナビゲーター・ディレクター)、栗田 茜(ディレクター)

 

 

テレビ

日本テレビ放送網:過保護のカホコ

jpg■放送日時:平成29 年7 月12 日(水)22:00 ~ 23:00

■番組内容:大学4年で就活真っ只中のカホコは、両親の愛情を一身に受け、ママに車で駅まで送迎してもらい、パスモのチャージもパパがしてくれる超温室育ち。そこに、彼女とは正反対の境遇で育った麦野初が現れ、カホコの温室のような生活を全否定するところから物語は始まる。初に見守られながら、仲良しに見えた親戚一家のさまざまな問題を、持ち前のパワーと純粋な心で解決していくカホコ。「他人のために何かをしたい!」というカホコの愛の力は、次第に周りの人たちをも幸せの輪で包んでいく。

■スタッフ:大平 太(プロデュース)、田上リサ(プロデュース)、南雲聖一(演出)、日暮 謙(演出)、遊川和彦(脚本)

 

テレビ東京:新春ドラマスペシャル「娘の結婚」

JPG■放送日時:平成30 年1 月8 日(月)20:00 ~ 21:54

■番組内容:百貨店勤務の國枝孝彦は娘の実希と2人暮らし。妻・佳実が突然亡くなった後、男手ひとつで娘を育ててきた。そんな娘に微妙な変化が訪れていることに気づく孝彦は、実希から「会ってほしい人がいるの」と言われる。婚約者はかつて住んでいたマンションの隣人の息子である古市真で、その母親の景子はトラブルメーカーだったらしい。不安を募らせる孝彦は、迷いながらも古市家を訪ねるのだった。

■スタッフ:松本佳奈(監督)、水橋文美江(脚本)、中川順平(チーフプロデューサー)、阿部真士(プロデューサー)、近見哲平(プロデューサー)

 

WOWOW:ノンフィクションW シャルルの幻想の島~日本の祝祭とフランス人写真家~

JPG■放送日時:平成29 年9 月24 日(日)21:00 ~ 22:00

■番組内容:欧州の祝祭に登場する獣人や魔物を撮影した作品で世界的な評価を確立したフランス人写真家シャルル・フレジェが、1年以上にわたって日本全国を巡り、日本の祝祭に現れる神々や妖怪を撮影した。時には独自の世界観を押し付けて現地の住民と軋轢を生むシャルルの旅に密着し、日本の伝統のあり方や深淵に迫る。

■スタッフ:古谷秀樹(プロデューサー)、眞山香織(プロデューサー)、長谷川歩(監督・撮影・編集)

 

 

日本BS放送:北斎ミステリー 幕末美術秘話 もう一人の北斎を追え!

JPG■放送日時:平成29 年12 月9 日(土)20:00 ~ 21:54

■番組内容:圧倒的な画力と色彩感覚を誇った天才絵師、葛飾北斎。彼の作品には、鎖国時代にかかわらず西洋美術の技法を取り入れた痕跡がある。北斎が残した多くの謎を紐解いていくと、北斎の娘、葛飾応為に行き着くが、彼女の肉筆画はわずか数点しか残されていない。北斎と応為の作品を科学的に検証し、謎めいた応為の実像と父娘の絆に迫る。

■スタッフ:小野寺 徹(エグゼクティブプロデューサー)、長嶌有香(プロデューサー)、本木敦子(プロデューサー)、木村竜太(ディレクター)

 

 

テレビ金沢:拉致と言えなくて 〜寺越さん母子の55年〜

JPG■放送日時:平成30 年5 月31 日(木)3:15 ~ 4:10

■番組内容:寺越友枝さんの長男、武志さんは1963年に日本海で行方不明となった後、北朝鮮で生存が確認されたが、拉致被害者として認定されていない。友枝さんは、息子の帰国を求めて精力的な活動を続ける一方、やがて拉致被害者家族連絡会と距離を置き、「拉致」という言葉も使わなくなった。時代に翻弄されてきた親子の切実な状況や思いを伝える。

■スタッフ:金本進一(プロデューサー)、岡本達生(ディレクター)、白澤友朗(撮影・編集)、日笠昭彦(構成)

 

 

関西テレビ放送:ザ・ドキュメント ふたつの正義 検証・揺さぶられっ子症候群

JPG■放送日時:平成30 年5 月27 日(日)1:45 ~ 2:40

■番組内容:乳幼児が激しく揺さぶられて脳が損傷を受ける「揺さぶられっ子症候群」(通称SBS)は、日本では虐待を疑われて親が逮捕・起訴される事件が相次ぐが、海外では医学的根拠が乏しいとされる。SBS を疑われた母親の裁判に密着しながら、冤罪の危機感を抱く弁護士らと、虐待をなくすため尽力してきた医師の、双方の正義が交錯する現状を映し出す。

■スタッフ:萩原 守(プロデューサー)、上田大輔(ディレクター)、平田周次(撮影)、片野正徳(編集)