民間放送ガバナンス指針
<基本理念>
民間放送は、公共の福祉、文化の向上、産業と経済の繁栄に役立ち、平和な社会の実現に寄与することを使命としている。また、知る権利にこたえて健全な民主主義の発展に資することが民間放送の重要な職責である。この使命や職責を確実に果たすためには、放送の自主自律を堅持しつつ、人権尊重の徹底、法令や社会規範の遵守など、社会から信頼されるガバナンスを確立することが不可欠である。
民放連会員社は、民間放送の持続可能性を高めるために、以下の基本原則に則り、自ら体制等を整え、社会に説明する責任を果たしていくこととする。なお、社会の価値観や事業環境の変化などに応じて、本指針の見直しを随時行う。
<基本原則>
1. 公共性の発揮
(1) 国民共有の財産である電波を預かって事業を展開していることを自覚し、公共の福祉の実現に寄与
する。
(2) 公正な報道を旨として、知る権利にこたえて健全な民主主義の発展に貢献する。
(3) 放送法で求められている災害放送や視聴覚障害者向け放送を実施する。
(4) 地域ジャーナリズムの担い手、地域の情報・文化センターとしての機能を果たす。
2. 人権尊重の徹底
(1) 事業活動全般において人権尊重を徹底する。
(2) 人権が尊重される社内体制を構築して、継続的に改善を行う。
3. 法令や社会規範の遵守
(1) 高い公共性が期待される放送事業者として、法令や社会規範を遵守する。
(2) 役員・社員は高い倫理観と職業意識を養い、公正で透明な事業活動を行う。
4. 透明性の向上
(1) 社会全体がステークホルダーであるという放送事業の性格を踏まえて、企業経営にかかわる諸情報
(企業理念、役員の構成、基本的な財務情報など)の積極的な開示を行い、透明性を向上する。
(2) 自律が独善に陥らないように、幅広いステークホルダー(視聴者・リスナー、広告主、取引先、従業員、
地域社会など)との対話の回路を強化する。
5. 適切な経営体制の確立
(1) 取締役会は、株主からの負託にこたえて、関係者との取引関係も含めて適切な事業運営が行われる
ように業務執行を監督する。直接の業務執行を行わない社外取締役や監査役の役割は、特に重要で
ある。
(2) 会員社の代表者は、本指針適用の責任を担う。また、ガバナンス不全が疑われる重大な事案が発生
した場合には、必要な情報開示を行いながら、信頼回復に向けた施策を積極的に講じる。
<モニタリング>
会員社は、本指針の適用状況を自主的に点検し、毎年度1回公表する。民放連は各社の開示状況を集約して公表する。
公表する事項や方法は、会員社が取締役会の決議を経たうえで自主的に決定する。ただし、基本原則「4.透明性の向上」にもとづく、経営情報の開示については民放連がフォーマットを作成して、各社はそれに基づいて情報の開示を行う。
民放連は公表に関して、会員社からの問い合わせに応じるなどサポートを行う。
2026年1月22日制定
2026年4月1日施行